JAHA認定病院  総合臨床医・外科認定医・循環器認定医 在籍 診療時間: AM 9:00〜12:00 PM 4:00〜7:00 休診日:日曜・祝日 電話 0748-33-5333

動物たちの「心」に耳をすませる
フクナガ動物病院

サイトメニュー

診療内容外科心臓・血管


循環器科 外科

心臓病って?

心臓の働き

心臓は、生きている限り、休むことなく拍動を続けています。 このおかげで、血液が全身に送られ、動物は生きることができます。 このため、心臓病になると全身に様々な異常が出ることがあります。

心臓病とは

心臓病と一言で言っても、様々な種類の病気が存在します。 人と同様、犬や猫にも、生まれつきの形成不全もあれば、加齢によって発症してくるものもあります。こういった疾患は、症状が分かりにくいこともあるため、飼い主さんが気をつけていても気づけないことも多くあります。

犬の心臓病

犬の心臓病で最も多いものは、僧帽弁閉鎖不全症と呼ばれるもので、いわゆる弁膜症です。 犬種は様々ですが、特にキャバリア、チワワ、トイプードルなどでよく見られます。犬の僧帽弁閉鎖不全症は心疾患の中で最も多く、犬の死因につながる全ての病気の中で腫瘍に次いで多いとされています。
弁膜症が起こると、本来一方通行であるはずの血液が心臓内で逆流してしまい、全身に酸素や栄養を運ぶことができなくなってしまいます。これによって元気が無くなる他、様々な症状が出ることがあります。特に多いのが、何か詰まったような咳をする、呼吸が荒い、散歩に行きたがらないなどです。これ以外にも何か体調が悪ければ、心臓病の疑いがあります。


心臓病の手術(僧帽弁閉鎖不全症 MR)

「僧帽弁閉鎖不全症の外科という選択肢」

治療

治療としては、内科治療と外科治療に分けられます。内科治療は、その病気によって起こる症状を、薬によって楽にしてあげる治療です。 これによって、多くの患者さんの症状は一時的に和らぐことが多いです。 しかし、内科治療は弁膜症自体を治療しているわけではないため、薬を飲み続けていても、数や量を増やしていっても悪化していく患者さんがほとんどです。

外科治療

これに対して外科治療は、弁膜症で起こっている弁の異常を直接修復していく治療です。 そのため、うまくいけば弁膜症を根治でき、内服薬を飲まなくても良い心臓にできます。 もちろん、内科治療に比べてリスクはありますが、それに見合うか、それ以上のQOLを患者さんに提供できる治療であると考えております。 当院は、この外科治療を実施することができる数少ない施設となっております。 心臓病で悩んでいる、咳などの症状がある、心臓病がないか気になるワンちゃんは、ぜひ一度ご相談ください。内科治療の方が合っているのか、外科治療に踏み切る方がいいのか、今の状況の詳しいお話をさせていただければと思います。
担当獣医師:古越、院長

心臓病(僧帽弁閉鎖不全)の手術を受けたワンちゃん

手術を受けた患者さん [チロちゃん]

手術前は咳がとまらず、肺水腫も発症して一時期酸素室での集中治療が必要になり、具合の悪いチロちゃんを見て飼い主様も毎日不安な日々を過ごされていました。
手術が無事に終わった現在は何種類も飲んでいたお薬が一切必要なくなり、咳をすることもなくなりました。 
手術から3ヶ月後、元気にお誕生日を迎えることができました。 

心臓病(僧帽弁閉鎖不全)の手術を受けたワンちゃん

手術を受けた患者さん [ココちゃん]

以前より僧帽弁閉鎖不全症があり、内科治療で経過を見ていましたが、心臓病が進行(悪化)してきたため、外科治療を提案いたしました。手術前は咳がひどくなり、お薬を4種類も1日に2回内服しておられました。2019年に心臓手術をいたしました。
手術後はしばらく内服をしていただいていましたが、手術から3ヶ月で心臓のお薬は一切必要なくなり、咳をすることもなくなりました。 
手術から8ヶ月経ち、元気にお誕生日を迎えることができました。10ヶ月後の検診でも心臓の薬は必要なく元気に過ごしていただいています。
手術前のエコー検査では、逆流(モザイクパターン)が見られますが、手術後は見られなくなっています。
心臓も元気にしっかりと動いています。

血管の手術(動脈管遺残症 PDA)

動脈管開存症とは、胎児の時に存在する動脈管という血管の異常による心臓奇形の1つです。
動脈管は胎児の時にしか使用しないため、通常は出生に伴って無くなってしまう血管です。

奇形によって出世後も存在(開存)してしまうと、全身に行くべき血液の一部が肺に戻ってしまうために、様々な臨床症状を引き起こしてしまいます。

症状

無症状から運動不耐、咳、呼吸早拍など様々な症状が認められます。こうした症状が生後半年未満で現れる場合には、治療が行われない限り一年未満で命を落としてしまう可能性が高いといわれています。

治療

開存している動脈管に対して、カテーテル塞栓術または外科的結紮術による動脈管の閉鎖処置となります。また進行してしまっている場合には、閉鎖処置が禁忌となるため、決定的に有効な治療方法がないものの内科療法が選択されます。

手術が成功すれば、一生涯を健康に過ごすことが出来るのです 

手術を受けた患者さん

診察で心臓の雑音が聴取されました。検査をすると動脈管開存症(PDA)であることがわかりました。
3ヶ月齢と若いですが、頑張ってくれました。手術翌日から元気で食欲もあり、2日目に退院されました。